2021-05-12
Little Black Dress

Little Black Dress、待望の1st アルバム『浮世歌』を本日5月12日に配信リリース‼️ ライナーノーツも公開!!

テーマは、「幸せに隠れている“陰り”」。
歌謡とロックを融合させた音楽性、そして、人々の心の奥底にある悲しさや闇、一縷の光を描き出す歌によって注目を集めているシンガーソングライター、
Little Black Dress から1stアルバム『浮世歌』が届けられた。

これまでにリリースされたデジタルシングル「双六」「優しさが刺になる前に」「野良ニンゲン」「Mirror」 「だるま落とし」「哀愁のメランコリー feat.成田昭次」「心に棲む鬼」に加え、リード曲「妖精の詩」(荒木一郎の名曲カバー)、ライヴで人気を得ている「ちょーかわいい」など全12曲を収録。
繊細で奥深い感情をたたえた楽曲、激しさと叙情性を兼ね備えたボーカルをたっぷりと堪能できる作品に仕上がっている。
“浮世”とは、定まることがなく、辛いことが多い世の中のこと。
悲しさ、切なさから逃れられない人々の日々に寄り添い、明日を生きる気力へとつなげる彼女の歌は、ここから多くの音楽ファンに浸透していくはず。
先が見えない令和の時代の「浮世歌」、それぞれの体験や感情と照らし合わせながら、心ゆくまで堪能してほしい。

 

 

<Little Black Dress 1st Album『浮世歌』>
配信リンク:https://nex-tone.link/lbd_ukiyouta
スポット映像:https://youtu.be/y8zSRK-8ptM

<収録曲解説>

▼「Mirror」
アルバムのオープニングを飾るのは、R&B とロックが溶け合い、歌謡的なメロディがゆったりと広がる ミディアムチューン。“鏡(=他人)”に映る私、そして、自分自身が望む理想の自分とのギャップに悩みながらも、未来に向かおうとする意思を描いた歌詞も強く心に残る。生々しいグルーヴを生み出すバンドサウンド、華やかなホーンの音色、ファルセットを交えたサビのメロディがもたらす解放感もこの曲の魅力だろう。

 

▼「哀愁のメランコリー feat.成田昭次」
50年代のオールディーズ、60年代グループサウンズをアップデートさせたバンドサウンドともに奏でられるのは、危うくも愛おしい恋の物語。成田昭次(元・男闘呼組)をフィーチャーしたこの曲は、昭和歌謡の定番だったデュエット曲を令和のポップチューンへと昇華したナンバー。郷愁を誘うエレキギターの響き、間奏パートを彩る口笛の音色、スリリングな男女の駆け引きを描いた歌が織り成す光景は、まるで映画のワンシーンのようだ。

 

▼「野良ニンゲン」
押し寄せる孤独に押しつぶされそうになりながらも、“世のルール”に抗い、自分らしく生きる決意を心に刻む。「野良ニンゲン」で Little Black Dress はーー“アイデンティティを解き放て”という歌詞が示すようにーー個としていきることの大切さをダイレクトに歌い上げている。その強い姿勢を支えているのが、 しなやかなスカ・サウンド。力強い管楽器の響き、鋭利なビート、凛としたボーカルは、聴く者を鼓舞してくれるはず。

 

▼「だるま落とし」
90年代のレニー・クラヴィッツを髣髴とさせる、ロッキンかつグルーヴィーなギターリフを軸にしたアッパーチューン。ライヴの臨場感に溢れたサウンドをナチュラルに掴み取り、エモーショナルなフロウを響かせる歌声も驚くほどに気持ちいい。歌詞のテーマは、世の中に溢れるマウンティング的な争い。だるま落としのように蹴落とされる怖さを感じながらも、わずかな望みにかけて生き抜こうとする姿をストレートに描いている。

 

▼「心に棲む鬼」
作詞:及川眠子、作曲:馬飼野康二、編曲:船山基紀。先行配信された「心に棲む鬼」は日本の音楽シーンを支えるヒットメーカーが集結した、“令和の歌謡曲”だ。和の要素を含んだノスタルジックな旋律、“あなた”に対する妬ましさ、憎しみが渦巻く心象風景を映し出す歌詞を彼女は、妖しく、優美な歌声で表現。 “2時間ドラマの帝王”俳優・船越英一郎氏との共演による「歌謡サスペンス」風ミュージックビデオも必見だ。

 

▼「幸せになりたいの」
洗練されたピアノ、シックな響きの弦楽器、ソウルとジャズを融合させたバンドグルーヴがゆったりと溶け合う、“Little Black Dress 流のシティポップ”と称すべきナンバー。緻密に構築されたアレンジ、繊細なラインを描くメロディからは、彼女の音楽性の深さを感じ取ってもらえるはず。時代の移り変わり、トレンドや流行に左右されず、本当の幸せを掴みたいと願う女性の心理を綴った歌詞は、多くのリスナーの共感を集めそう。

 

▼「双六」
必死で突き進もうとするも、生来の生真面目さと消し去ることができないコンプレックスによって、いつも“フリダシ”に戻ってしまう——。17才のときに書いた「双六」は、彼女の真摯な生き方と音楽に対する強い気持ちが刻まれている。“フリダシに戻ることは新たなスタート”というメッセージを込めたこの曲は、気付いたことで Little Black Dress の始まりの歌。“歌謡ロック”というスタイルを確立した記念碑的な楽曲だ。

 

▼「愛まみれ」
語り掛けるように歌われるのは、“あなたの目を見つめて愛を伝えたい”という純粋な思い。ときには鋭い言葉を放ってしまうけれど、本心はいつもあなたへの愛に溢れている、そんな真っ直ぐな気持ちが伝わるバラードナンバーだ。音数を抑えたアレンジ、素朴なメロディとともにゆったりと響くボーカルも絶品。一つ一つの言葉に豊かな感情を込め、手渡すように歌うスタイルからは、シンガーとしての確かな才能が伝わってくる。

 

▼「名もなき花 feat.栗コーダーカルテット」
リコーダー、テューバ、アコギ、鈴の音が素朴な思いを呼び起こし、まるで童謡のような旋律、慈しみに満ちた歌声によって、どこか懐かしい情景が頭のなかに浮かんでくる。栗コーダーカルテットをフィーチャーしたこの曲は、生楽器の響きを活かしたオーガニックな手触りの楽曲。道端に咲く小さな花をモチーフに“すべての存在は愛おしく、かけがえのないもの”というメッセージを届けてくれる歌詞も素晴らしい。

 

▼「ちょーかわいい」
この曲の主人公は、“流星のように儚げな魅力”を持った女の子。ガレージロックをポップに昇華させたサウンドとともに、ちょっとワガママでチャーミングな女の子象を描き出したナンバーだ。「ちょーかわいい」というサビのコーラスが気持ちよく響くこの曲は、ライヴでも大人気。遊び心に溢れたアレンジや挑発的な(?)ボーカルなどを含め、Little Black Dressの音楽性の広さを実感できる楽曲と言えるだろう。

 

▼「優しさが刺となる前に」
弦楽器のエキゾチックな旋律で幕を開ける、3拍子のバラードナンバー。切なさと憂いを帯びたメロディ、そして、他者の妬み、裏切りに怯えながら、愛を知らないまま生きる女の子を描いた歌詞が溶け合い、聴く者の感情をしっかりと揺さぶる。具体的なエピソードを抑え、日々の生活のなかで感じる痛みや葛藤を掬い上げる歌詞には、時代や流行を超えた普遍性がたっぷり。ソングライターとしての豊かな資質を証明する名曲だ。

 

▼「妖精の詩」
映画『女たち』のイメージソングに起用されたこの曲は、荒木一郎氏の1974年の楽曲「妖精の詩」のカバーバージョン。流麗なストリングス、可憐なピアノのフレーズを加え、昭和歌謡の名曲の新たな魅力を引き出すことに成功している。“二人で駆けた恋のあの日”を思い返しながら、静かな幸せを通い合わせる姿を映し出すボーカルは、まさに絶品。寂しさ、愛らしさ、儚さといった繊細な感情を伝える歌声に酔いしれてほしい。

 

文:森朋之

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